【玉ねぎ】兵庫県・淡路島
今井ファーム 2代目 今井剛さん


淡路島の恵みをうけて

京都から車を走らせること、約2時間。
瀬戸内海特有の温暖な気候に恵まれた淡路島で、今井ファーム自慢の玉ねぎ「かくし玉」は育ちます。 淡路島は、平安時代には「御食国」と呼ばれ、神や天皇に食べ物を献上していたとされています。その恵まれた気候・風土を活かして、今井ファームは30年以上前から玉ねぎ栽培に取り組んできました。

今では海沿いから内陸、山間部までなんと40ヶ所以上に畑を持ち、生産・販売に取り組んでいます。畑の場所によって、日当り、土、水はけ…すべての状況が異なる中で、均質の玉ねぎを育てられるのは、高い技術があってこそ。初代・一男さんの代から30年以上、玉ねぎ一筋で取り組んできた努力の賜物です。


フルーツ並に甘い玉ねぎ


今井ファームの玉ねぎは、通常の玉ねぎよりも育成日数が長いことが特長です。 例えば、北海道の玉ねぎであれば雪が溶けた春に植えて、すぐに収穫・乾燥させた上で、貯蔵します。一方、淡路島の玉ねぎは、12月に種植え・苗作りをはじめ、2月に苗植え、5月から7月にかけて収穫し、乾燥・熟成させます。「じっくりと冬を超えるため、甘くておいしい玉ねぎができるんですよ」と剛さんは教えてくれました。

独自に研究を重ね、おいしい玉ねぎを作るためにたどり着いたのは魚中心の有機肥料。「もちろん原価は気にしますが、それよりも最高の味を出すことが大切。理想とする玉ねぎを作るため、肥料は必要な分を惜しみなく使います」とあくまで味を第一に考える姿勢を崩ずしません。

玉ねぎは、緑の葉が自然に倒れ、葉の付け根がしまると、いよいよ収穫を迎えます。そして、風通しの良いたまねぎ小屋でじっくりと乾燥させ、熟成させてから出荷されます。「機械に頼らず、自然に乾燥させることで、旨味がゆっくりと出てきます」と語る剛さん。手間はかかるものの、味へのこだわりをかたくなに守る今井ファームの姿勢がうかがえました。

一つひとつ手を抜かずに育てられた「かくし玉」の糖度は10〜13。みかんやさくらんぼなど、フルーツと並ぶ甘さを誇っています。

「かくし玉」としてブランド化

今井ファームの玉ねぎ「かくし玉」は市場流通させておらず、そのほとんどを自分達の手で売り切ります。なかでも、今井ファームの事業の核となっているのが、2012年に開設したネットショップ。淡路島を訪れてないと手に入らなかった「かくし玉」が、ネットで気軽に買えるようになったとお客さまからも好評だそうです。

「かくし玉」は5月の新玉ねぎの時期に合わせて注文が入り、年内には売り切れてしまうほど根強い人気があります。特に新玉ねぎを心待ちにしているお客さまが多く、毎年5月には全国から1万件以上の注文が入るそう。また近年は、淡路島のふるさと納税の返礼品としても選ばれており「かくし玉」は、玉ねぎの産地として知られる淡路島の中でも地域を代表する名産品になりつつあることがうかがえます。

「自分の息子に安心して食べさせてあげられる玉ねぎはないだろうか?」 そんな初代・一男さんのまっすぐな思いからはじまった玉ねぎ栽培は今、2代目・剛さんに受け継がれつつあります。

取材の終わりに「自家用に他の野菜も育てているんですか?」と聞いてみると、玉ねぎ以外の作物は作っていないとのこと。「正真正銘、玉ねぎ一筋です」と語る剛さんの表情には、揺るぎない自信が溢れていました。

高糖度・低辛味のため生で食べても甘くておいしい「かくし玉」。カンナチュールでは、そんな「かくし玉」を缶詰、レトルトパウチ、ドライなどさまざまな形でお届けします。